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『らーめん才遊記』河合単、久部緑郎

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らーめん才遊記(1) (ビッグコミックス)

ここの「もやしめん」はラードでもやしを始めとする野菜類や豚ひき肉を炒め、塩・胡椒・醤油などの調味料で味付けした後にスープを入れ、ドンブリで麺と合わせたもの。

ラルド。豚の背脂を塩やスパイスで味付けし、長期間熟成させたもの。

 

らーめん才遊記(2) (ビッグコミックス)

蕎麦つゆを使って、ラーメンを作り、背脂を振りかけ。

背脂を大量に浮かせ売りにするからには、それを、うまさの軸にすえなければいけない。しっかり塩の効いたシンプル味のスープのほうが、背脂のコッテリ感と甘味を引き立ててくれる。

日中だけ店をレンタルする。夜だけ営業している居酒屋さんが、昼はお弁当屋さんに貸したり、バーが、古着屋さんに貸したりというケースもある。

飲食店の場合、原価率は30%以内に抑えるのが普通。つまり、600円のラーメンなら、一杯あたりの食材費は180円以内にしなくちゃいけないってことになる。

 

らーめん才遊記(3) (ビッグコミックス)

チャーシュー用の豚肉を醤油、みりんで煮て、豚の旨味を引き出しつつ、豚肉にしっかり味をつけたら、ドライトマトを入れ、さらに煮詰めて完成。

トマトそのものもグルタミン酸がとっても豊富ですが、乾燥させたドライトマトは、煮干しやカツオ節に負けないぐらいの旨味のかたまりなんです。

ニューウェイブ系の退潮の最大要因は、女性客を意識し過ぎたことによる、「食事満足度」の低さ。

同じものを食べても、良く噛んだほうがお腹一杯になるっていうのはそのせいなんです。鶏のナンコツ焼き、砂肝焼き、山クラゲと、しっかり噛んで食べるタイプの具を載せる。

 

らーめん才遊記(4) (ビッグコミックス)

野菜を炒める前に、油通し。130~140℃ぐらいの低温の油に食材を通しておくことで、野菜の場合は色味がよくなり、余分な水分を抜くことでダシや調味料がしみこみやすく、歯応えもよくなる、中華の基本調理技術。

お茶漬けラーメン。急須の中には熱い緑茶が入っています。麺の上に乗ったシジミと昆布の佃煮にかけて食ってみてください。薬味の青ネギとフライドオニオンはお好みで。麺に胡麻油をまぶしてコッテリ感を加味しました。

 

らーめん才遊記(5) (ビッグコミックス)

ラーメンの具にオコゲ。米をかつおだしで炊き、ラーメンの醤油ダレをたっぷりまぶし、冷凍して水分を飛ばした後に揚げて作ったもの。プルプルした太麺とこってりしたトンコツスープ。麺とオコゲを一緒に食べると、プルプル、カリカリと2つの食感が混ざる。オコゲに使ったかつおだしと醤油ダレが溶けて、トンコツ味のスープがトンコツ魚介醤油味に。

「どん焼き」溶いた小麦粉の中にうどんとネギを入れて合わせ、焼いて、焼きあがったら甘辛いソースを塗り、マヨネーズやカツオ節などをあしらって完成。小麦粉をだし汁で溶いたり、胡麻油で焼いて醤油ダレを塗る店もある。

 

らーめん才遊記(6) (ビッグコミックス)

醤油ダレの煮込み方にコツがあって、沸騰させずに80℃をキープする。そうすると醤油のカドが取れて豊かな風味は残る。その醤油ダレで、アッサリかつ旨味タップリのスープをまとめるわけ。

中華鍋で野菜を炒め、そこに軍鶏白湯スープを注ぎ、塩で味付けしてます。そのプロセスのおかげでコッテリ感も出ましたが、塩味に変えたことで、今まで以上に軍鶏白湯スープを純粋に味わえるようになったとも思います。

繁華街でもラーメン激戦区でもない界隈は、ありきたりの流行りの味がもっともうけることが普通だ。下手なこだわりは、敷居を高くするだけ。

油そばは、スープを作る必要がないし、調理も手間も簡単。つまり、原価率も人件費も、ラーメン屋つけめんより低く抑えられる。なのに同じぐらいの値付けをしても高く思われない。あと、客が食うスピードも速いから回転率もいい。要するに、油そばは将来性あるボロいメニューなんだよ。

比内地鶏のマルのスープと、枕崎産カツオ節のだしを別取りし、調理時に合わせたダブルスープ方式。味付けは利尻昆布を使った塩ダレと鶏油で唐辛子を揚げた香味油。

カピ。樽の中で小エビを塩漬けにし、寝かせて作るタイの発酵調味料。エスニックの食材店で買ってきたカピを、トンコツスープに入れただけ。

日本人は、一人あたりの年間消費量が世界一というほどの海老好き民族。

海老にはグリシンやアルギニン等のアミノ酸が豊富に含まれており、コクを出すには最適の素材で、特に頭部分に詰まった味噌の濃密な味わいは、鮨屋の味噌汁などで多くの日本人に知られるところだ。

 

らーめん才遊記(7) (ビッグコミックス)

濃厚トンコツ味噌ラーメンにイカの塩辛を入れる。小鍋で、トンコツと鶏ガラで取った濃厚白濁スープ、味噌ダレ、そしてイカの塩辛を細かく切って叩いたものを合わせて、味を調えました。濃厚トンコツ味噌ラーメンは、美味しいけど単調なきらいがある。そこにイカの塩辛を加えることで、複雑で奥深い味わいを生み出している。

中華鍋でアンチョビのみじん切りとおろし生姜を炒めて臭みを消し、香ばしさを引き出し、そこにトンコツスープを注ぎ、次いで味噌ダレを溶き、味を調え、最後の仕上げにエクストラバージンオリーブオイルをさっとかけ回して清涼なコッテリ感を加味。

ラーメンはアンバランス!それが「ワクワク」の正体です。

あえてトンコツの灰汁取りをせずに臭みを残したり、あえて煮干の頭やはらわたを取らずに苦味を残したりします。あるいは、濃厚さを目指してペースト並みのドロドロスープにしたり、ボリューム系に走って大抵の人は食べきれないぐらい大盛りにしたりする。

玉ねぎの辛味、甘味、そして苦味が味わえる。色味の違いは、揚げネギの焦がし加減を三段階に変えているから。玉ねぎは、熱の入り具合で味わいや風味を変えていく食材である。

 

らーめん才遊記(8) (ビッグコミックス)

まずはマグロ、メダイ、クロダイ、アコウダイ、アカハタといったピチピチの鮮魚を強火で煮込んで海鮮白湯スープを取りました。でも、それだけでは魚介風味が強すぎます。そこに白菜漬けと柚子大根を入れ、その酸味で魚介のクセを打ち消すとともに、味に奥行きを与えたんです。

炊き方の違いで、大雑把に言えば弱火で短時間炊けば透明なスープになるし、強火で長時間炊けば白濁スープに仕上がる。

豚よりも鶏の方が比較的短時間で白濁スープが作れる。これは豚よりも鶏の方が骨がもろく崩れやすいので、骨中のコラーゲンが抽出しやすいからだ。コラーゲンは水中で加熱するとゼラチンに変わり、水と油脂を一体化させて白濁させる乳化剤の役割を果たす。

鶏白湯はとんこつスープよりも劣化が早く、保存には注意が必要。

 

らーめん才遊記(9) (ビッグコミックス)

店をやっていく上で最も大切なことは、自分がどうしたいかを突き詰め、店の価値観を決定し、それを徹底して貫くこと。そのためには、店の主が王となり、店という王国を統治するのだ!というぐらいの気概が必要です。

ポストチャーシュー。徐々に増えているのは豚や鶏を使った天ぷらや唐揚げ。ただし、ラーメンは基本的に油脂が多いため、油をしっかり切ることや、揚げ油の選択に気を配る必要はある。素揚げした鶏肉を乗せるのも一つの対策。鶏白湯スープに肉巻きアスパラもある。

 

らーめん才遊記(10) (ビッグコミックス)

ラーメンのスープは醤油ダレ、ダシ、香味油とあらゆる面から開発され尽くし、もう大きな進化を遂げる余地はないかと思われていました。それがスパイスによって、新たな進化の可能性が芽生えました。

白胡椒をホールのまま煮込んだ「胡椒だし」を取り、ベースの鶏ガラスープと2:8の割合でブレンドして使いました。このやり方だと、胡椒の粉末をかけた時のように辛さがうるさく支配的になることなく、清涼な風味が全体を引き締めてくれます。

 

らーめん才遊記 11 (ビッグコミックス)

スパイスの役割は大きく四つ。

クセの強い食材の匂いを適度に抑制する「矯臭作用」。

辛さを加え、味わいにメリハリを生む「加辛作用」。

清涼だったりエキゾチックだったりといった香りをつける「賦香作用」。

料理は目でも楽しめるもの、そのための色彩を与える「着色作用」。

 

面白かったポイント

ラーメン発見伝から続くラーメンシリーズ。

今回もいろんな創作ラーメンが出てきて、食べたいものばかりです。

今回の主人公は、料理の知識と技術がすごい料理研究家の娘です。その料理技術をラーメン作りに活かすというのは、読んでいてワクワクしますね。

ラーメンはアンバランス、フェイクというのはまさにその通りで、これからも進化の余地が大いにあると感じました。

最後の終わり方も気持ちよく、読んでよかったです。

 

満足感を五段階評価

☆☆☆☆☆

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