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『さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学』山田 真哉

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さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)

 

内容

会計の勉強をはじめてから「経済がわかる」ようになり「数字に強く」なりました。

会計を知って損することなどひとつもありません。

 

売上から費用を引いたものが利益。利益は企業が継続していくためには必要不可欠。

これだけ金儲け本が出たり、雑誌などで金持ちになるための特集が組まれていたりするが、突き詰めていけば実はすごくシンプルで、売り上げを増やす、費用を減らす、この2点に注目すればいい。

単価を上げることが業績回復の最も安易な手段なのです。しかし、単価が高いと売りづらくなるし、売り上げや利益計画がぶれやすくなる。

次善の策として、単価はあまり変えずに、その分回転率を高めてお客の数を増やす戦略になっていく。「売上=単価×数(回転率)」という式は永久不滅の法則。しかし、いくら回転率が高くなったとしても、リピーターを作ることができなければいずれ回転率は落ちていく。

モノを買ってくれないお客をいくら集めたところで、売り上げは全く変わらない。少数でもいいから何度も何度も自分のお店で買ってくれる固定客を集めてこそ、売り上げも安定するし、さらに口コミなどで新しいお客も呼んできてくれる。

手っ取り早く利益を出すためには、「費用を減らす」ことを考えるほうが賢明だろう。

費用の削減はパーセンテージで考えるべきではなく、絶対額で考えるべきものです。

 

なにも本業だけで儲ける必要はなく、副業など他のところでちゃんと利益を上げることができれば商売は成り立つ。本業と副業はバラバラになっていてはいけない、お互いをつなげて考えろ。

企業は、「自社にとって相乗効果の高い事業はないか?」「自社の技術を生かせる新規事業はないか?」ということを常に考えているのである。

高級フランス料理店がフランス料理教室もワイン教室をやる。毎月1回で月謝は約1万円。これなら習い事としてはちょっと高い程度で生徒は集まりそうだ。教室は昼過ぎから夕方に開けばいいので、本業のランチやディナーの時間にはかぶらない。場所代はかからないし、人件費も安く済む。店のファンも増える。

つまるところ、「ローリスク・ハイリターン」とは得意分野で予算内の投資をすること。

 

会計的に考えるなら、使わないものはさっさと捨ててしまったほうがはるかに合理的で効率のよい「正しい方法」なのである。

在庫は時間が経てば経つほど鮮度が落ちたり、流行から取り残されたりする。在庫を管理するための場所代や人件費もかかる。もちろん在庫がなければ儲かるチャンスを逃すので、「多くてはダメだがないと困る」のが在庫で、その量の微妙な調整が重要なのである。

膨大な在庫を抱えている自然食品の店が資金ショートしない理由は、メインはネット販売で、実際の店舗は在庫置き場をせっかくだからとお店にしただけのものだったのだ。ネットなら商品の種類は普通のお店などよりも多くなければ特徴を出せない。だからありとあらゆる商品がうずたかく積まれていたのである。人件費や場所代といった在庫コストも倉庫などを借りて運営するよりははるかに安上がりで合理的だったのだ。

潰れる企業は大量に仕入れたことで失敗していることが多い。大量に仕入れても結局は売り尽くせない。多少高くついたとしても、単価が高いものを選んだほうが得することもある。「必要なものを必要なときに必要な分だけ」買うというのが結果的に一番お得なのかもしれない。

 

「資金がショートした」というのは、赤字だろうが黒字だろうが関係ない、単にお金がなかったというだけの話なのである。大企業だろうが中小企業だろうが関係なく、資金がショートしたらたいていの会社は倒産する。

最善の策は、「支払いは遅く、回収は早く」

手形とは、支払期限を引き延ばすモノ

売上と同時に代金をもらうことができる業種は、個人向けの小売店・サービス産業だけだと思った方がいい。これは「現金商売」と呼ばれる業種で、他の多くの業種からはうらやましがられている商売である。小売業は資金ショートの危険性の少ない業種なのである。

喜ばれる家賃の支払い方。大家さんに家賃を毎月1か月分だけ支払うのではなく、2か月分、3か月分まとめて一気に支払うという方法である。このことだけで大家さんからの印象は大幅アップ。

 

商売の基本は、チャンスゲイン(売上機会の獲得)である。つまり、お客さんが欲しいと思ったものを欲しいと思ったときに提供するということだ。

会計的な考え方からいえば、商品が余ることも怖いが、品切れすることも同じくらい怖い。どうせやるならできる限り最大限まで目標を高めに設定したほうがいい。

「完売御礼」状態に満足していてはダメなのだ。チャンスを逃さないためには、さらに上さらに上にと、もっと目標を高く設定していかなくてはならない。

目標を達成した・しない、といった考え方ではなく、はたして自分の目標は妥当だったのかどうかという観点で考えてほしい。

 

割り算を使うことで求められる回転率をはじめとした「率」には、真実をあぶりだしてくれる力があるのである。

まずは割り算をすることで「1単位当たりいくらか」を出す。そして、去年と「比較」して力の流れを見る。これは、決算書の分析でも同じ、「分析の基本型」である。

「ある特定の数字を定期的におさえること」、これが分析の極意であり、これができるかどうかが数字のセンスの有無につながっていくのである。

大事な一部分を調べることで、「まあ全体としても大丈夫だろう」と太鼓判を押すのが監査の仕事なのである。

監査は「大きいもの」に絞ることがセオリーなのだ。

 

個人の家計で一番重視すべき会計指標は、フリー・キャッシュフローです。フリー・キャッシュフローとは、自由に使えるお金の額のことであり、これを非常に重視している会社も最近増えてきている。フリー・キャッシュフローを常にプラスにしておくことが、人生を送るうえで大切になってくる。

 

面白かったポイント

さすが会計本のベストセラーだけあって非常に分かりやすいです。

会計の基礎用語とそのポイント、そして会計からみる商売の基本が理解することができます。在庫管理や数字の押さえ方は、地味な分野ですがビジネスの本質ですね。

また、さおだけ屋だけではなく、高級フランス料理と自然食品のお店の事例はいろいろなヒントがもらえます。

事業を経営している人だけでなくサラリーマンも押さえておくべき本です。

 

満足感を五段階評価

☆☆☆☆☆

 

目次

1 さおだけ屋はなぜ潰れないのか?―利益の出し方
2 ベッドタウンに高級フランス料理店の謎―連結経営
3 在庫だらけの自然食品店―在庫と資金繰り
4 完売したのに怒られた!―機会損失と決算書
5 トップを逃して満足するギャンブラー―回転率
6 あの人はなぜいつもワリカンの支払い役になるのか?―キャッシュ・フロー
7 数字に弱くても「数字のセンス」があればいい―数字のセンス

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